1月11日 仙台市荒浜 「新春の餅つき大会」 海辺の暮らしを思い起こす

DSC_0209.JPG仙台市荒浜の「荒浜里海ロッジ」で餅つき大会が開かれた。ロッジの維持・運営を支えようと有志でつくった応援団が計画した。荒浜の旧住民をはじめ、北隣りの新浜、さらに北の蒲生地区、震災の津波で大きな被害を受けた沿岸部の住民たちが期せずして大集合となった。震災から8年10か月の月命日。犠牲者を悼んで全員で黙とうを捧げたあと、さっそく餅つきを始めた。まきのかまどでふかしたミヤコガネ、5升を2うすに分けてついた。

うすは被災地をめぐる体験ツアーを続ける「3・11オモイデツアー」のメンバーで、名取市に住む阿部欣一さんが持ってきてくれた。うすは柿の木をくり抜いて作られている。元は若林区の蒲町に住んでいた阿部さんの家に150年前から代々伝わるもの。阿部さんの説明によると柿の木がこの太さになるには少なくとも200年かかる。少なくとも350年前に植えられた柿だという。(冒頭の写真の”あいどり”が阿部さん)
うすは所々ひび割れして金属片でとめられているが健在。参加者が入れ替わりきねを振るった。「腰がはいってないぞ!」などの声が飛ぶ。
つきたての餅は10人余りの荒浜のお母さんたちを中心とした女性陣が、自慢の腕を振るって丸めていった。
DSC_0218.JPGDSC_0220.JPGあんこや、きな粉、納豆でつき立ての。餅をほおばった。何といっても熱々の雑煮が美味しい。荒浜の雑煮はダイコン、ハクサイ、鶏肉など具沢山。今は内陸部の移転してばらばらに暮らすが、震災前まではこれが当たり前の海辺の正月の習わしだった。
荒浜名物の窯焼きのピザもふるまわれた。

参加費はワンコイン、500円。材料費を何とかまかなえる金額で、応援団ではすべて領収書を出した。「どこかの”桜を見る会”とは大違い。明朗会計だね」の声が飛ぶ。
DSC_0225.JPG餅を楽しんだ後、新浜の住民が50年ほど前まで行われていた「松葉さらい」を披露した。沿岸部では松林を「山」と呼び、枯れ落ちた松葉をかき集めて燃料にするのが恒例の行事だった。新浜町内会の瀬戸勲さん(76)が、かき集めた松葉を稲わらを使ったひもで束ねる様子を再現してみせた。
「私たちの地区でもやっていた」という声が上がる。「蒲生では”こぼれよせ”と呼んでいた」との声も。
この行事もプロパンガスなどの普及で姿を消した。そしてクロマツの林は一部を除いて津波が押し流した。
DSC_0196.JPG新浜地区は住民が行政に働きかけ、住居地区が残り住民たちが「松葉さらい」など、かつての暮らしを再現する試みを続けている。荒浜と蒲生地区は全域が災害危険区域に指定され、ごく一部を除いて住民たちは内陸部に移転した。
しかし、かつての海辺の暮らしを取り戻したいという想いは共通だ。はからずも3つの地区の住民が一堂に会したこの一日が、海辺に賑わいを取り戻す上で新しい途となればと願う。
応援団では「新春餅つき大会」を来年も行うことにしている。(了)
*荒浜里海ロッジ応援団;連絡先 090-3122-6981(清本) Eメール;arahama.satoumi@gmail.com

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