7月16日 仙台市荒浜 「会」なくとも ”ふるさとへの想い”健在 高校生たちと交流

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茨城県立取手第一高校を中心とした40人が仙台市荒浜を訪れた。5年前から続けている「東北復興支援バスツアー」の一行だ。東日本大震災の被災地の実情を、自分たちの住む周りの人々に語り継ごうという活動だ。
これまでは元住民たちでつくる「荒浜再生を願う会」が受け入れてきた。しかし、会は先月末に解散した。
心配は無用だった。会の元メンバーをはじめ、支援を続けてきた「3.11オモイデツアー」の関係者ら12人の有志が高校生たちを迎えた。前代表の貴田喜一さんの好意で「里海荒浜ロッジ」の施設の利用もできた。

会の前事務局長で、「海辺の図書館」を主宰する庄子隆弘さんが「震災から7年。「会」は解散した。震災前は豊かな暮らしのあった荒浜もこの後スポーツ施設や、観光農園などがつくられ姿を変える。これからも足を運んで復興とは何かを伝えてもらいたい」と歓迎のあいさつをした。

3年続いてツアーに参加しているという中川美咲さん(高3)が「来る度に荒浜の様子が変わってきている。復興とは何かということも含め、帰ったら皆さんに伝えたい」。こう応えた。

恒例の海岸清掃のボランテイア作業。震災直後の家庭ゴミは減ったが、花火の燃えカスや、ペットボトルなどが目立つ。海岸に遊びに来る人々のマナーを疑う。
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清掃作業だけでなく、新しい趣向も加わった。有志に加わった若いメンバーの発案。定番のスイカ割りに加えて、スナガニの掘り出し競争。砂浜の小さな穴の周りを20センチほど掘ると、すばしっこいスナガニがひそんでいる。カニを追いかける歓声が砂浜に響いた。カニは勿論リリースする。

もう一つは「豆管(まめかん)」集め競争だ。長さ2センチほどのビニールパイプだ。砂浜のあちこちで見つかる。実は荒浜の元住民たちにも当初は”謎の物体”だった。カキの養殖に欠かせないパーツと判明した。カキ養殖が盛んな県北部の海岸から津波などで流され、漂着したものだ。
レジンペレットなどのプラステイックのゴミが、環境汚染や生態系にも影響を与えるとして問題になっている。豆管も単なる厄介なゴミと見過ごされそうだったが、カキ養殖にリサイクル可能と分かって、荒浜の人々は先日南三陸町の漁業者に寄贈して喜ばれた。

わずか30分ほどで高校生たちが拾い集めた豆管は合わせて720グラム。高校生たちは思わぬところで環境教育を学んだ。

お昼は荒浜名物の石焼窯のピザ。思い思いにトッピングしたピザを高校生たちが交代で焼いた。地元の婦人たちはカレー味のシチューをふるまった。荒浜のおもてなしモード、これまでと変わらなかった。
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今回の参加者は取手第一高校だけでなく、茨城県の近隣の高校2校、それに卒業生の大学生の参加もあり幅が拡がった。引率の大滝修教諭は「これまで以上に帰って地域に語り継ぐ」ことに力を入れたいと話した。

5時間余りの滞在を経て一行はバスで帰途についた。片道で4時間半。往復で9時間かけて、5年間被災地に足を運び続ける高校生たち。
ふる里・荒浜に心を寄せる人々の想い。二つの熱い想いが向き合った5時間だった。(了)

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