8月22日 山元町 現地再建集落の海側に”盛り土”~住民と合意

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写真は山元町笠野地区。現地再建した住民たちが住み続ける。
この日、山元町の町議会全員協議会が開かれた。席上、齋藤俊夫町長が笠野地区に新たに盛り土による「築堤(ちくてい)」を作る計画について、住民側と合意に至ったと報告した。

山元町では高さ7,2メートルの海岸防潮堤に加え、県道亘理・相馬線を内陸にルート変更した上、5メートルかさ上げして津波に備える「第二線堤」とする計画をすすめている。ところが、かさ上げ県道より海側の笠野地区では、19世帯の住民が自宅を修復して現地再建している。
住民たちは津波が押し寄せた場合、かさ上げ県道で自分たちの住む地区はかえって危険になるとして、ルート変更を求めてきた。山元町はルート変更には応じられないとしてきた。こうした中で、工事を担当する宮城県が間に入り、この4月以降宮城県、山元町、それに住民たちの3者が話し合いを重ねてきた。

その結果、
○現地再建をした集落の海側、南北で1,8キロメートルの区間に海抜5メートルの高さに土盛りをした、「築堤」を新たに設ける。
○場所によって高さ3メートル程度の防風林帯を設ける。
○かさ上げ県道の一部は、最大で2メートル低くする。
○内陸への避難道路を1本新たに設ける。
3者はこのような内容で合意に達した。
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「築堤」の概念図。赤色が「築堤」。青い点が現地再建した住民。左側の橙色の線が「かさ上げ県道」。
築堤は農地整備事業の用地などにつくるため、場所によっては直線ではなくかぎの手状になる。用地買収の必要がないほか、工事用道路やほ場整備に伴う残土を中心に活用するので経費縮減も可能だという。

また、かさ上げ県道の一部は、緩い傾斜で高さを最大で2メートル低くする。最も低い所は海抜3メートルなので、見かけ上は1メートル程度の土盛りになるという。
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写真上;「築堤」の予定地。下;新たな避難道路の予定ルート。
笠野地区は第1種災害危険区域に指定され、行政側は移転促進地区と位置付けている。移転を前提に復興財源が出ているので、この地区に防護施設を建設することはできない。従って、「築堤」は堤防ではなく、認められた復興事業の範囲内で行う事業だ。
宮城県土木部の担当者はこう説明する。

行政上の説明はともかく、東日本大震災クラスの津波が襲来した場合、「築堤」が海岸防潮堤を越えてきた津波を一時的にせよ食い止めることになる。現地再建した住民たちが避難する時間的余裕を稼ぎ、住民の安全に寄与することは間違いない。
行政側と住民たちが最終合意を確認する会合は今月中にも開かれる。(了)


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