10月22日 仙台市荒浜  「ネコの親子の物語」にふるさと再生の願い! 主婦が絵本をつくる

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仙台市の「荒浜再生を願う会」。黄色いハンカチを掲げて、現地に住み続けることを希望する住民たちだ。これまで地区内にある荒浜小学校や、海水浴場の清掃などの活動も続けてきた。津波で破壊されたふるさとを再生させたいとの想いからだ。
メンバーで主婦の石田ひろ子さんが絵本を作った。津波に襲われながら生き延びたネコの親子を主人公に、ふるさと・荒浜に起きた出来事を語り伝えようというものだ。「きえた海辺の町」、水彩絵の具と色鉛筆で16枚の絵を仕上げた。
この日、会の定例会議の席上披露された。


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海辺の自然豊かな荒浜。ここには3000人の人々が、いなさ(南東から吹いてくる風)など海の恵みとともに暮らしていました。町には多くのネコが住みついていました。人々は決して「ノラ」とは呼ばず、交代で食事を与え可愛がっていました。家族同様だったのです。
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3月11日、豊かな海が牙をむきました。10メートルもの黒い波が町を襲ったのです。みんな懸命に逃げました。ある者は小学校の屋上に。車で内陸部へ。
子ネコの僕を、お母さんは口でくわえ必死で走り続けました。
間に合わず家とともに海へ流された人もいました。
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186人もの人々が亡くなりました。ネコやイヌだけではありません。海辺の松林に住みついていたウサギ。荒浜再生を願う会のシンボル・バッジにもなっているウサギも犠牲になりました。
町には乗馬クラブがありました。つながれていたウマも亡くなりました。

多くのたましいが天に昇っていきました。
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お母さんが走り続けてくれたおかげで助かった僕。やさしいおばさんの家に飼われることになりました。
子ネコだった僕も親になりました。子どもたちにあの日、このふるさとに起きた出来事を話して聞かせています。
時には恐ろしい顔を見せる海。多くの魚も海草も戻ってきました。元通りの豊かな海です。
ふるさと、荒浜はこの豊かな海とともにあるのです。


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高校時代以来絵筆をにぎったことがないという石田さん。
石田さんは、ご家族は無事だったが、可愛がっていたネコとイヌを亡くした。家族同然でしたと言う。
どんな筋書きにするかを考えながら描き続けた。3か月かかったという。
16枚の絵には、あの日の出来事を忘れまいという想いと、ふるさと再生の願いが込められている。
子どもたちには、紙芝居の形で語り継ぎたい。石田さんはこう話す。
荒浜再生を願う会では、12月に仙台市で開かれるデザイン学会の大会で展示スペースを設けるなど、この絵本を多くの人々に見てもらうことにしている。

荒浜に住み続けたいという住民たちの声に、仙台市は耳を傾けようとしない。行政側の壁は厚い。しかし、しなやかな人々の想いや活動が、いつの日かこの壁を突き崩すことを信じよう。(了)

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