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zoom RSS 2月10日 牡鹿・表浜 6m防潮堤計画 住民の声無視 ”総意得られた”宮城県が強弁 

<<   作成日時 : 2018/02/11 23:55   >>

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写真;表浜漁港(2017,11.06撮影)
宮城県は牡鹿半島にある石巻市・表浜に高さ6メートル、総延長700メートルの防潮堤を計画している。この日、昨年9月、11月に続いて3回目の住民対象の説明会を開いた。10人余の住民が出席。席上宮城県は表浜を含む小渕浜、隣接する給分浜の160世帯と漁港を利用する漁業者を対象に、防潮堤建設の賛否を問うアンケート調査を実施する方針を表明した。
これまでの説明会には出席者が少ないためだとしていた。この日は、宮城県の計画に賛否を問いただしたうえ、反対の方には防潮堤の高さなどどのような計画を望むのか尋ねる内容だと説明した、今月23日まで郵送で回答を求め、結果については説明会を開いて周知すると文書で示し、口頭でも説明した。防潮堤建設をめぐり住民の意向調査は初めてである。

ところが、思わぬ展開となった。オブザーバーとして出席した本木忠一県議会議員(石巻市選出、自由民主党・県民会議)が「アンケート調査は浜の住民を分断する。愚の骨頂だ」と繰り返し発言した。説明会が1時間半ほど過ぎたところで、宮城県の担当者は突然アンケート調査は行わないことを表明した。

住民からはアンケート調査に異論を唱える声はなかった。本木県議の発言を受けたものとしか考えられない。
さらに、宮城県土木部港湾課の小野潤哉技術補佐は説明会終了後、取材陣に「計画の実施について住民の総意が得られた。計画通り建設を進めると上司に報告する」。こう説明した。

本木県議は県議会の建設企業委員会の委員長。宮城県の担当者と同じ席に座っていたが、私が問いただしたところ県の要請で出席したのではないと答えた。
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写真上;説明会には住民10人余が出席した。写真下:左端に座るのが本木忠一県議。
説明会は冒頭から異例の展開だった。
出席した住民からは「高い防潮堤では海が見えなくなりかえって危険だ」。「東日本大震災でも津波は南側の小渕浜(浦浜)からの波が大きかった。高い防潮堤は池をつくる結果になる」といった反対意見が相次いだ。なかには、「度々くる津波で被害を受けるのは困る」と建設に賛成する漁協関係者もいた。

「なぜ6メートルなのか。表浜は過去の経験から他の浜より津波は低かった。もっと低ければ賛同する住民もいるはずだ」。出席した小渕行政区の大澤俊雄区長はこう発言した。

こうした疑問の声に宮城県の担当者が答えることはほとんどなかった。
本木県議が引き取って発言を続けた。「想定外の津波がやって来て6メートルの防潮堤で助かったと思うことがあるはずだ。安心・安全が第一」。
これは説明としても間違っている。そもそも防潮堤の高さはL1(エルワン)、つまり数十年、もしくは100年程度で予想される津波に備えようというもの。東日本大震災級の「想定外」の津波は避難で対処するのが基本だ。
「景観が心配されるというならこういうものがある」と、本木県議は海が透けて見えるアクリル製の防潮堤の写真を見せて回ったりもした。
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写真;表浜港の夕景(2017・11・06撮影)。
前回、11月18日の説明会は同じように10人余の出席にとどまった。しかし、6メートルの高さはかえって危険だとの発言が相次いだ。漁協表浜支部の幹部も高さを下げるよう求めた。復興予算が付かなくなるまで「反対」を続けたいとまで主張した。
座長だった同じ宮城県土木部港湾課の小野潤哉さんは、終了後の取材に対してこう答えていた。
「とても、住民合意といえるような状況ではない。防潮堤の高さを変えることが可能なのかを含め、持ち帰って検討したい」。
住民たちの意向は今回も何ら変わっていない。行政当局の豹変は理解できない。

説明会終了後、私は本木県議に問いかけた。
「あなたの主張が会議の方向を決めてしまったのでは?」。
こんな答えが返ってきた。「確かにそうかもしれない。あとでいくら”悪者”と言わても構わないのです。この問題を前に進めることが必要だった」。所用があると足早に立ち去った。

「合意」とは言わなかった。「総意」というあいまいな表現ながら、体裁さえ整えれば住民の意向は無視という行政の姿勢はまたも露呈した。ぞの体裁が一人の県議の長口説だというのが何とも恥ずかしい。

小渕行政区・区長の大澤俊雄さんは明快だ。「住民は6メートルの防潮堤計画に同意した訳では断じてありません」。(了)













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