9月30日 石炭火力発電所への怒り拡がる~多賀城・七ヶ浜・塩釜の会設立

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多賀城市の文化センターに隣接する塩釜市、七ヶ浜町の住民も含め180人余りが集まり、明日(10月1日)営業運転に入る石炭火力発電所・仙台パワーステーション(仙台PS)に反対する住民の会が設立された。仙台PSは関西電力と伊藤忠商事の子会社が仙台港に建設した。出力11万2000KW、コストの安い石炭を燃やし電気は首都圏に売る。健康被害や環境への悪影響を心配する住民たちは今月27日、124人が原告となって操業差し止めを求めて仙台地方裁判所に提訴した。
仙台PSから5キロ圏内には多賀城市民の95%をはじめ、あわせて15万人が住む。とりわけ発電所の北、ないし北西に位置する多賀城、塩釜、七ヶ浜の3市町は排煙が海風にのって流れる方向に当たり、NOxなどの有害物質濃度が最も高くなると予想されている。

それだけに、不安は根強く会の名前は発起人から「石炭火力発電所を考える会」と提案されたが、参加者からは生ぬるいとの発言があり「反対する」、もしくは「止める」と改めることになった。

また、会合には地元選出の自民党と共産党の県議会議員が出席した。2人の議員はあいさつの中で、ともに「法令に反していない限り(仙台PSに対する行政指導など)何もできない」、と繰り返し住民の健康や環境を守ることに消極的な宮城県の村井嘉浩知事の姿勢を強く批判した。

仙台PSに対する被災地の怒りが党派を越えて拡がっていることを改めて示した。
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写真上:試験運転中の仙台パワーステーション(9月27日撮影)。下:パネリストの4人の住民。
パネルデイスカッションの中で、仙台PSの操業差し止め訴訟の原告団長で、東北大学大学院の長谷川公一教授(環境社会学)は、宮城県に情報公開請求して浮かび上がった立地の経過を明らかにした。

公開された行政文書によると、この問題のスタートは2012年4月20日だったという。
東京出張中の村井知事のもとに、伊藤忠商事の関係金融機関の幹部が面会に訪れた。その人物が石炭火力発電所の立地希望を伝えたのに対して、村井知事は「ワンストップでやりましょう」と応えたと記載されているという。窓口を設け、効率よく手続きを進めましょうというものだ。

3日後から担当の部署が精力的に動き始めた、と長谷川代表。この間、宮城県の担当者には”被災地になぜ石炭火力発電所が立地するのか。必要なのか?”といった発言はなかった。住民の健康被害や環境への影響などを心配する声は一切なかったという。
2014年7月23日、宮城県の担当者と仙台パワーステーション側との打ち合わせについての文書は衝撃的だった。
「仙台港から積み出されるトヨタの自動車に粉じんがかからないよう、そちらにあいさつしたほうがいいですよ」。宮城県の担当者が事業者側にこうアドバイスしたという。
「住民の健康より、誘致したトヨタの車の方が大事とは。言葉を失う」。長谷川代表は声を強めた。
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写真;営業運転始めた仙台PS、排煙は海風にのって北西方向に流れていた(10月3日撮影)。
パネリストの住民からはこんな声が聞かれた。
塩釜市に住む男性は、「もともとアレルギー性の疾患あり、本格稼働が大変心配。加えて四国電力などの火力発電所が稼働したらもっとひどくなる。子どもたちに汚れた空気を吸わせる訳にはいかない」。

また、多賀城市と七ヶ浜町の主婦は。仙台PSに反対する署名をすすめた経過から、周りの住民が意外と仙台PSの問題を知らないことにに危機感を訴えた。

一方、参加者からは自分たちの議会、自治体に粘り強く働きかけることで、、操業差し止めの展望が見えるはずだとの声も相次いだ。
この問題は法廷でも争われることになったが、主戦場はやはり個々の自治体を動かすことなのでは。私たちの市民力が問われる。(了)

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