震災日誌 in 仙台  

アクセスカウンタ

zoom RSS 4月26日 教委・校長らの組織的過失を断罪 大川小・控訴審判決

<<   作成日時 : 2018/04/27 12:28   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

画像
原告の遺族たちの多くが「これからの学校防災の礎(いしづえ)となる判決だ」と述べた。判決後の会見で、原告団長で大輔君(小6)を亡くした今野浩行さん(56)はこう話した。「今朝、大川小学校跡地へ行き、息子に『力を貸してください』と手を合わせてきた。裁判の過程で心ない中傷もあり、逃げ出したい気持ちにもなったが子どもたちの声に力を与えられた。全国の学校防災のあり方を見直しを求める判決だと思うと震えが止まらない」。ほっとした表情を見せた。

児童74人と、10人の先生が亡くなった大川小学校の惨事。亡くなった23人の児童の遺族が訴えた訴訟の1審判決は、津波発生後の教職員の避難誘導に過失があったと認定し,現場の教職員の過失を問うものだった.
これに対して、仙台高裁の判決は石巻市教育委員会と校長、教頭、教務主任は予想される津波から児童を安全に避難させる場所の選定、避難経路や方法を決めておくべき義務を怠る過失があったと認定し、事前の防災対策での組織的過失を明快に指摘した。
画像
画像

判決は次のように指摘した。
○校長らは危機管理マニュアルを作って、児童の生命・身体の安全を義務がある。
○校長らは地域住民と比べて、はるかに高いレベルの知識・経験が求められる。
○市のハザードマップでは大川小学校は津波の浸水想定区域外だったが、予測自体に相当の誤差があることを前提とすべきだ。
○大川小学校のマニュアルには避難場所として「近隣の空き地・公園等」と記載されているだけで、経路や避難方法の記載もなかった。
○石巻市教委はマニュアルの不備を指摘して是正させる指導を怠った。

その上で判決は、マニュアルに避難場所として700メートルほど離れた高台「バットの森」を定めてあれば、防災行政無線を聞いた2時52分には避難を開始し、3時30分までには避難できたと指摘した。
雄樹君(小6)を亡くした佐藤和隆さん(51)は「この時間に息子は担任に避難しようと訴えていたという。息子の言っていたことを判決は認めてくれた」。こうハンカチで目頭を押さえた。
画像
原告側の吉岡和弘弁護士。
一方、市教委が聞き取りメモを廃棄したり、市が設置した第3者検証委員会の調査が不十分なまま終わったことなど、遺族が疑問に思っている行政側の事後対応については判決は触れなかった。

しかし、判決が「ハザードマップは概略の想定結果を引き写したに過ぎない」と述べ、ハザードマップ過信に警鐘を鳴らしたことの意義は大きい。
津波被害をめぐる訴訟の多くが、ハザードマップを科学的知見に基づくものだとして、津波の予見可能性などの判断の手がかりとされてきた。判決は、こうしたハザードマップ至上主義とも言える動きに疑問符を突き付けた。また、ハザードマップを基準に行われてきた災害危険区域の線引きなどの、防災対策も見直しを迫られることになる。

戦後最大とされる学校災害の控訴審判決は、全国の学校防災の見直しをせまるなど教育行政のあり方に大きな一石を投じた。
宮城県と石巻市は上告せず、学校防災の見直しに取り組むべきだ。原告の一人の言葉を紹介しよう。
「上告するのは、石巻市の学校は子どもの命を守れないことを自ら認めることだ」。(了)

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
4月26日 教委・校長らの組織的過失を断罪 大川小・控訴審判決 震災日誌 in 仙台  /BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる