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zoom RSS 1月20,21日 宮城県亘理町 ”かさ上げ道路の変更を!”〜 住民無視の計画の変更をチラシで訴える

<<   作成日時 : 2014/01/20 18:16   >>

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亘理町の「大畑浜を守る会」が、昨日の地元紙の朝刊に”亘理町民の皆さんへ”と題したチラシ4、600部を折り込んだ。チラシはB4版の大きさ。
住民たちが住む地域は災害危険区域に指定されている。これまで、行政側に危険区域を縮小することや、かさ上げ道路を東側に移転することを何度も要望してきたが、受け入れられなかった。現在23戸の住民が生活している。かさ上げ道路が計画通り進められると、地域は高さ5メートルの道路の外側になってしまう。歴史ある集落が内陸部と切り離され分断される。住民たちはこう訴える。
チラシの左側には、住民たちの訴えを分かるように町がすすめる復興計画図を載せた。
亘理町の海岸には国の事業で、高さ7、2メートルの防潮堤が建設される。亘理町はこれに加え、海岸から1、5キロメートルほど入ったところを南北に走る、用水路・橋本堀沿いの町道を5メートルかさ上げする計画だ。第二線堤にする。防潮堤を越えた津波をここでくい止め内陸部を防護しようというものだ。
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写真は鈴木俊さんと、自宅。
大畑浜地区は2メートル近い津波に襲われたが、流されずに残った家が多い。「大畑浜を守る会」の代表で、イチゴ農家の鈴木俊(たかし)さん(65)もその一人。10年前に建てた自宅と作業小屋は、1階部分が浸水した。床や壁、ふすまなどはすべて自力で片付けた。床下に流れ込んだ泥の撤去は結構大変だったという。内装をし直して、震災から9か月後、2011年の暮れにはここで住み始めた。築年数も短いので、リフォームした自宅は新築と言ってもおかしくない。
2つの座敷の天井下を飾る、自慢の欄間は津波もかぶらず無傷で残った。一木彫だという。木の香りが漂ってきそうだ。水が上がったのは、かもいのあたりまで。この地区の津波の深さは2メートル弱では、と鈴木さんは言う。

イチゴのハウスも少しずつ立て直した。今は10棟のハウスでトチオトメを生産している。冬の間は毎日、出荷に忙しい。土のうねでイチゴを育てる伝統的な土耕(どこう)栽培を続けている。栽培に欠かせない水は、震災前は地下水を使っていたが塩分が多く使えない。数キロ離れた送水場から、車で運んでくる。生産量はほぼ震災前の水準まで回復したという。
亘理町では被災したイチゴ農家の生産を再開するため、イチゴ団地を作った。そちらは、イチゴを植えたポットや、プランターを棚に載せ、立ったまま作業できる高設(こうせつ)栽培方式だ。
鈴木さんはそちらには参加しなかった。土耕方式の方が品質がいい。伝統的な栽培方式にこだわりたいという。ハウスのある場所から離れられない理由の一つだ。

住民たちが現に生活し、農作業もしている地区の内陸側になぜ第二線堤を作るのか?これが鈴木さんたちの疑問だ。5メートルというと常磐自動車道なみの高さだ。これが作られると、住民たちはまるで城壁の外に放置されたようになる。
しかも、同じ亘理町でも鳥の海をはさんで北側の荒浜地区。ここの第二線堤は海岸からせいぜい7〜800メートルの所に作られる。かさ上げ道路の位置は、大畑浜よりはるかに海岸よりだ。大畑浜のかさ上げ道路も同じような位置にできるはずだ。住民たちは計画より200メートルほど東よりに変更するよう求めている。

「大畑浜を守る会」では、昨年4月亘理町の斎藤町長と会い、900人の賛同署名を添えて同じような要望書を出した。しかし、町は要望に応じる姿勢を見せていない。住民たちは今回、新聞折り込みチラシという手段で、再度訴えの声をあげた。チラシを配布して1日。趣旨に賛同して励ましの声は何件かあったが、町からは何の反応もないという。

とりわけ、同じ亘理町内でありながら、荒浜地区と線引きが違うのはなぜなのか?これまで納得できる説明はないと、住民たちは不信の思いを募らせる「工事が始まってからでは遅い。かさ上げ道路の変更ができないのかどうか、住民たちが納得できる説明が行政側には」求められている。

「続・1月21日」
翌日、亘理町役場を訪ね事業担当者に見解を質した。
○荒浜地区には海岸堤防の内側に、高さ10メートルの展望広場、「悠久の丘」(仮称)を作り、津波に対する防護機能を持たせる。このため、第二線堤のかさ上げ道路を海岸寄りにできた。
○この丘の建設には10億円を要する。農村地帯の大畑浜と違って、荒浜は広域公園地区がることと、背後に住宅の密集した市街地がある。
○大畑浜地区の住民の方々にはこれまでも何度か会い、理解を求めてきた。引き続き理解を求める努力を重ね、できれば平成26年度にはかさ上げ道路の工事にとりかかりたい。

これまでと同じ見解だった。大畑浜の住民たちの主張とはすれ違いのままだった。現に住んでいる住民の方々を無視するわけではない。担当者はこう付け加えた。
災害時には「災害危険区域」から内陸へスムーズに避難できるよう、かさ上げ道路を越える方式の避難道路を8本作る。また、移転跡地を集約して、高さ10メートルの「避難の丘」を3か所整備する。
わずかに救いを感じて、亘理町役場を後にした。(了)

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